ペットフード
ペットフードの製造では、異物・細菌による汚染の管理、においの管理、そして洗浄のためのライン停止時間(ダウンタイム)が、製品の品質と生産効率を大きく左右します。Volta(ボルタベルト)の単一素材ベルト(Homogeneous Belt:芯材を使わず一体成形したコンベヤベルト)は、脂・水分・摩耗・衝撃にさらされるウェットフード/ドライフードの厳しい製造現場向けに、「丈夫で、洗いやすく、安定して動く」ことを目指して設計されています。
原材料こそ違いますが、ペットフードの製造工程は、人が食べる加工食品の工程とよく似ています。缶・袋・トレーに詰めるウェットフードの製造には、人用食品と同じ規制が適用されることが多くあります。
生または冷凍の原料ブロックの搬送
ペットフードの原料には、肉や魚などのタンパク質原料の端材がよく使われます。人用食品として一次加工された後、冷凍ブロックの状態で運び込まれるのが一般的です。桟(クリート)を補強付きで溶着したVoltaベルトなら、重いブロックをミンサー(挽肉機)まで持ち上げる際も、桟の破損によるコストやライン停止の心配がありません。
粉砕・フレーク(薄片)加工後の持ち上げ搬送
砕いた原料を次の工程へ送る傾斜コンベヤ(エレベーター)や樋(とい)状のトラフコンベヤにVoltaベルトを使うと、ベルトとコンベヤの汚染を減らせます。製品がこびりつきにくく、スクレーパー(こそぎ板)で削り落とせ、こぼれも防げるので、汚れがたまって製品に混ざり込むことがありません。
ペースト状・角切り(チャンク)の原料の搬送
大きさの不ぞろいな原料の塊は、さらに細かく挽いて均一なペーストにするか、ソースと一緒に煮込める角切り(チャンク)に加工されます。Voltaベルトは、スクレーパーでこそぎ落としても傷みません。
缶詰・パウチなどの密封包装
最終的な形に加熱調理し、冷ました製品は、それぞれ専用の搬送装置を通って各種の包装機へ送られます。Voltaの持ち上げ用コンベヤベルトは組合せ計量機(マルチヘッドウェイヤー)への供給に適しており、缶詰ラインには補強を強化した低摩擦のベルトも用意しています。
Voltaの単一素材ベルトは EU・FDA(米国食品医薬品局)・USDA(米国農務省)の規制に適合しています。大きさ・重さ・形・硬さを問わず製品を運べ、冷凍ブロックや鋭い破片を含む原料にも対応します。
Voltaのベルトは単一素材(TPE:熱可塑性エラストマー)で中まで詰まっているため、脂・液体・薬品を吸い込みません。そのため、ペットフード業界で大きな問題となるサルモネラ菌や大腸菌などがベルトの内部にひそむことがありません。
細菌が付きにくく洗いやすいので、ベルトのにおいを抑え、洗浄のための停止時間と廃棄物を減らし、その分を生産時間に回せます。
ドライフードの開発・配合では、米国飼料検査官協会(AAFCO)の基準や、欧州ペットフード工業会(FEDIAF)の犬猫向け栄養ガイドラインなど、動物に必要な栄養を満たすための業界基準に従います。最も一般的な製法は、原料を練って生地にし、水分を 10%程度まで下げてから押出成形機(エクストルーダー)で粒にするもので、この粒を「キブル」と呼びます。この工程でもVoltaベルトは優れた性能を発揮し、業界の標準を上回ります。
冷凍ブロックの搬送
ドライフードでも、原料は肉や魚の端材を人用食品として一次加工した後、冷凍ブロックで運び込まれることが多くあります。補強付きの桟(クリート)を溶着したVoltaベルトなら、破損の心配なくブロックを運べます。ブロックは通常 25kg 以上あり、モジュラーベルトではモジュールが割れて交換が必要になるうえ、すき間に食品のかすがたまるという問題があります。運ばれたブロックは、まず粗く砕かれます。
生原料の搬送と粗粉砕
冷凍ブロックを砕いた後のコンベヤや、生の原料を配合原料に加えるコンベヤは、汚染のリスクがさらに高まる場所です。Voltaベルトを正しく使えば、ベルト表面が清潔になるだけでなく、コンベヤ本体にまで汚れが回るのを大幅に防げます。
粉砕
Voltaベルトは粉砕工程の負荷にも耐え、衛生的な表面を保ちます。混合・押出・加熱を経て粒になる前の、アイスクリームのように柔らかいペーストも安定して運べます。
切断・成形
押出成形から乾燥までの間、コンベヤは帯状の生地を運び、最後に切断または成形して、見慣れた粒の形にします。桟(クリート)や側壁(サイドウォール)を付けたVoltaの加工ベルトは、粒とかすをこぼさずに必要な高さまで運び上げ、消費電力と騒音も抑えます。
乾燥
湿度の変化や残った粒にも、Voltaベルトは問題なく対応します。
包装前の粒の搬送
一時的にためておく貯留コンベヤの重い負荷も含め、完成した粒を衛生的に包装工程へ運ぶ解決策を用意しています。
金属検出機・X線検査
金属検出機や X 線異物検査装置に対応した単一素材ベルトも用意しています。包装前で製品がこぼれやすい箇所には特におすすめです。
Voltaの樹脂(TPE)ベルトは切り傷に強く、現場で簡単に取り付けられます。
冷凍から高温まで、幅広い温度に対応します。
包装前に粒へ吹き付ける油脂や風味付けのコーティング剤(さまざまな化学成分を含みます)にも強い耐性があります。
細菌と異物の両方で清浄度が上がるため、製品回収(リコール)のリスクを減らせます。
ベルトとコンベヤの水洗いが短時間で済みます。
ペットフード製造にVoltaが選ばれる理由
Voltaの単一素材ベルトは、表面が滑らかで微細な穴がないため、汚れが落ちやすく、製品のかすが付着しにくいのが特長です。ベルト裏面の歯で駆動する「ポジティブドライブ方式」を選べば、ベルトを強く張らなくても蛇行(横ずれ)しにくくなります。また、一体成形の構造なので現場での取り付けが速く、必要なら現場で修理もできます。結果として、洗浄によるライン停止を減らし、メンテナンスを簡単にし、ペットフードのラインを安定して動かし続けられます。
SuperDrive™ および DualDrive™ ベルト
この 2 つの高耐久ポジティブドライブベルトは、ペットフード製造で最も厳しい条件にも対応します。
- 油や脂に強く、稼働中もベルト表面を清潔に保てます。
- ベルトの走行が安定し、取り付けも速いため、メンテナンスの手間が減り、トラブルなく長く使えます。
- 洗浄の手順を簡略化できるので、電気・水などの資源と、生産時間の節約につながります。
SuperDrive™ と DualDrive™ は、プラスチックモジュラーベルトと比べて明らかに優れた性能を発揮します。
食品業界の厳しい衛生規則に適合
Voltaの高耐久・耐湿ベルトは、食品業界の厳しい衛生規則である EU 規則 No. 10/2011、1935/2004、2023/2006 とその改正に適合しています。米国連邦規則 21 CFR 177.2600(USDA/FDA)の要件にも適合し、HACCP の運用を支えます。
よくある質問
単一素材ベルトがペットフード製造に向いているのはなぜですか?
単一素材ベルトは芯材を使わず一体成形されているので、かすがたまりやすい継ぎ目や布の層がなく、表面が滑らかで洗いやすいからです。衛生と洗浄効率が重要な用途に適しています。
ウェットフードとドライフード、どちらのラインにも使えますか?
はい。衛生リスクの高い区域はもちろん、ウェットフード・ドライフードの製造、包装への搬送、検査工程まで幅広く使えます。
SuperDrive™ と DualDrive™ の違いは何ですか?
SuperDrive™ は蛇行(横ずれ)を防ぎ、非常に重い負荷に耐えることを重視した設計です。DualDrive™ は歯のピッチが 2 インチ(50.8mm)の単一素材ポジティブドライブベルトで、洗いにくい 2 インチピッチのモジュラーベルトを、コンベヤを改造せずにそのまま置き換えられます。幅方向の剛性がより必要な用途にも向いています。
脂・油・水分や、ベルトを削るような硬い製品にも対応できますか?
はい。水や油で濡れる場所は、そもそも衛生リスクが高い区域です。まさにそこがVoltaを導入すべき場所であり、Voltaの強みが最も生きる用途です。
ベルトは現場で修理できますか?
はい。Voltaのベルトは現場で簡単に取り付けられ、修理も現場で手早く行えるため、ライン停止時間を短くできます。
食品接触に関する適合宣言書はもらえますか?
はい。Voltaのウェブサイトの「資料」ページに、各材質の適合宣言書と証明書を掲載しています。
金属検出機で検知できる材質はありますか?
はい。万一ベルトの欠片が混入しても金属検出機で見つけられる、金属検出対応のベルトを用意しています。異物管理が重要な用途、特に包装前で製品がむき出しの区間に適しています。